学会誌
投稿規定
『通訳翻訳研究』 投稿規定
日本通訳翻訳学会 会誌編集委員会
2000年10月30日
(最新改訂: 2021年9月4日)
1. 『通訳翻訳研究』に掲載する論文の性格
日本通訳翻訳学会の機関誌である『通訳翻訳研究』(Interpreting and Translation Studies) は、通訳・翻訳の理論と実践および教育に関する論文を中心に、本会の設立趣旨に照らして編集委員会が適切と認めたものを掲載する。
2. 原稿の種類と内容
本学会誌掲載の原稿は、依頼原稿と投稿原稿の2種類に分かれる。依頼原稿には、本学会の主催する年次大会および例会における非会員による招待講演等の要旨、学会事務局による活動報告や各種通知、および編集後記などがある。投稿原稿には、本会会員による「研究論文」「研究ノート」「実践報告」「一般報告」「学位論文要旨」「書評」「誌上討論」「その他」の8種類があり、それぞれ以下に示す内容とする。
- 研究論文 (Research Paper): 通訳翻訳にかかわる諸現象について理論的または実証的に考察した論文で、独自の知見を含むもの。
- 研究ノート (Research Note): 研究論文および実践報告として最終的な形態に至る前の暫定的な考察を試論(または中間報告)としてまとめたもの、または論文としてまとめるには至らないが、他の研究者にとって有益と思われる情報や研究データをまとめたもの。
- 実践報告 (Pedagogical Report): 通訳・翻訳教育およびこれに関連した教育実践に関する報告。ただし、単に事実を列記したものではなく、実践内容に関する独自の考察や知見、提言等を含むものを対象とする。
- 一般報告[調査・活動・動向・海外事情報告](General Report): 通訳・翻訳研究、通訳翻訳教育および通訳翻訳実務に関する独自の調査報告(アンケート調査、聞き取り調査等)や、本会会員にとって有益な情報を含む国内外の新たな動向を紹介したもの(体験報告、学会その他の参加報告等)、および学会活動にかかわる各種報告(例会や講演会、シンポジウム等の報告)。ただし、報告に基づく論考が主体となっているものについては「論文」として扱うことがある。
- 学位論文要旨 (Dissertation Summary): 通訳・翻訳および関連分野における最新の学位論文(修士論文または博士論文)の内容を簡潔に紹介したもの。
注)第2条附則参照 - 書評 (Book Review): 通訳・翻訳および関連分野に関する国内外の論文および書籍に関する論評。
- 誌上討論 (Forum): 論文が掲載された後に生じる誌上討論(質問・回答)。
- その他 (Miscellaneous): 上記の区分以外のもので、編集委員会が適当と認めたもの。
投稿原稿については上記いずれの場合も原則としてすべて未発表の内容のものに限る。ただし、編集委員会が認めたものについてはこの限りでない。すでに口頭で発表したもの、またはワーキングペーパー、紀要などに掲載された論文については、相応の修正・発展を加えたものであること、およびその旨を明記してあることを条件に査読の対象とする。なお、投稿に当たって原稿の種別を明記する必要はないが、投稿者の判断であらかじめ原稿種別を明記しておくことができる(ただし、最終的な判断は編集委員会が行う)。
3. 投稿者の資格
投稿者は日本通訳翻訳学会会員に限る(会員の種類は問わない)。ただし、編集委員会の依頼による原稿についてはこれに限らない。なお、複数の著者によるものについては、少なくとも1名は本学会の会員であることを要する。ただし、入会手続き中の者も含む。
4. 投稿先
投稿は、電子メールによる。第10条および 11条の規定に従って作成・保存した Microsoft Word 形式の添付ファイルとして送付すること。メールの送付先は以下のとおり。
送付先:『通訳翻訳研究』 編集委員長 (長沼美香子)
メールアドレス: editor@jais-org.net
5. 提出方法
投稿は電子メールにより、原稿を添付ファイルとして送付し、メール本文中に、論文提出日、論文題目、投稿者氏名(ふりがな)、所属・職名、著者略歴(おもな著作物を含む)、住所、電話番号、電子メールアドレスなどの情報を箇条書きで記載すること。これらの情報の記載がない場合は原稿を受理しない。
6. 採否の決定、および採用後の提出物
投稿論文の採否は編集委員会において最終決定し、投稿者に通知する。この決定に関する問い合わせは受け付けない。投稿論文の採用が決定した場合、指定の期日までに最終稿を提出しなければならない。また、提出物の内容・体裁等について編集委員会より別途、個別に指示することがある。この場合はその指示に従うこと。
注)図表を使用する場合は、そのまま印刷に回せる鮮明なものを執筆者が用意すること。
7. 査読
投稿論文の査読は編集委員会の指名した複数の査読委員(査読委員名は非公開)によって行われる。査読の結果は、編集委員長より各投稿者に文書によって通知されるが、原則として査読者および編集委員は論文指導および言語指導に相当するような添削は行わない。
8. 使用言語
投稿論文は、和文または英文とする。いずれの場合も、要旨 (abstract) は英文で作成する。ただし、必要に応じてこれ以外の言語による引用や例文を本文中に含めることができる。この場合は、和文または英文いずれかの訳を加えること。
注)著者が論文の記述言語を第一言語または日常言語としない場合、投稿にあたっては、本文および要旨の双方に関して、言語と内容に通じた適切な有識者による校正を受けておくこと。この手順を経ず投稿された場合は査読の対象としない。また投稿原稿の文章が学術誌にふさわしくないと判断された場合、内容を問わず不採録とする。
9. 原稿の体裁
投稿原稿ファイルは、掲載用ファイルと査読用ファイルの2点を送付すること。
掲載用ファイルは、(1) 論文表題、(2) 著者名と所属先、(3) 英文要旨、(4) 本文、[(5) 謝辞]、(6) 著者紹介および連絡先、(7) 文末注、(8) 引用文献の順に記載する。(このうち (5) は情報提供者等への必要最低限のものにとどめ、省略可。巻末資料がある場合は (8) の後に一括する。)
査読用ファイルは、(1) 論文表題、 (3) 英文要旨、(4) 本文、 (7) 文末注、(8) 引用文献の順に記載する。
このほか、以下の点に留意すること。
- 本文が和文の場合、(1) の論文表題は原則として和文とする。ただし、必要に応じて外国語を一部含むことができる。
- (3) の英文要旨は 150 語 (150 words) 以内とする。なお、英文要旨の冒頭に必ず英文による表題を添えること。
- 著者の判断で、英文要旨のほかに他の言語による要旨を加えることができる(語数は英文要旨に準ずる)。ただし、英文以外の言語による要旨は論文末尾に掲載される。
- 図表には一連番号を付した上で適切なキャプションを加えること。
- (6) の著者紹介は40字×3行を目安に記載する。
- (8) の引用文献の書式は以下のとおりとする。英文の場合は原則として APA (American Psychological Association) 方式に準拠する。最新版のAPAマニュアルを参照すること。(ウェブからの取得文献には、著者の判断で取得日付を記載してもよい。)
- 和書と洋書はそれぞれ分けて記載すること。記載順序は和書・洋書いずれもABC順とする。各項目の2行目以下の字下げは原則として和文の場合1文字、英文の場合は2文字とする。
- 引用論文等の発表年が不明の場合は著者名の後に (n.d.) と記入しておくこと。(n.d. = not dated)
- 共著者が多数の場合(3人以上。2人のときは必ず両者の姓を併記)に、洋書の場合、et al.、和書の場合「など」を用いて第 2 著者以下を省略する。
[例]英文の場合、Yamada et al. (2003)。和文の場合、山田ほか (2003) あるいは山田ら (2003)- [例:洋書]
- Doyle, W. (1977). Learning in the classroom environment: An ecological analysis. Journal of Teacher Education, 28: 51-55.
- Freud, S. (1961). The ego and the id. In J. Strachey (Ed. and Trans.), The standard edition of the complete psychological works of Sigmund Freud (Vol. 19, pp. 3-66). London: Hogarth Press. (Original work published 1923).
- Gardner, H. (1991). Do babies sing a universal song? Psychology Today, 58 (1): 70-76.
- Heath, S. B. (1989). The learner as culture member. In M. L. Rice & R. L. Schiefelbusch (Eds.), The teachability of language (pp. 333-350). Toronto: Paul H. Brookes.
- Someya, Y. (2000). Online Business Letter Corpus KWIC Concordancer and an Experiment in Data-driven Writing. A paper presented at the 3rd ABC International Conference in Kyoto, Doshisha University. August 8-10.Retrieved from http://www.kamakuranet.ne.jp/~someya/DDW_Report.html (Dec. 1, 2000).
- Strunk, W., Jr., & White, E. B. (1979). The elements of style (3rd ed.). New York:Macmillan.
- [例:和書]
- 鈴木一郎・山本花子(1998)「日本における通訳研究の現状」山田太郎(1986)『通訳入門』(pp. 211-233) 大手出版
- 田中良男 (1997)「逐次通訳におけるノートテイキング」『通訳理論研究』第3巻第12号: 10-25. 通訳理論研究会
- 山本花子(n.d.)「同時通訳の課題」http://WWW.nowhere.com/SI_text.html より取得。(2000年12月1日)
- 山田太郎 (1998)『逐次通訳入門』(第2版) 中小出版
… as Smith (1990) points out; … a recent study (Smith, 1990) shows that …;
… for details, see Gile (1999a); … larger segments (see Gile, 1995b);
… states that the effect “disappeared within minutes” (Lopez, 1993, p. 311);
… discussed the issue in more details (Yamada, 2001, pp. 25-30), but …
* ページ数を明記する場合は (Lopez, 1993: 311) および (Yamada, 2001: 25-30) のようなスタイルも可。日本語の場合は(山田, 2000)および(山田, 2000, p. 25)のようなスタイルとし、(山田 2000)および(山田 2001: 25-30)も認める。 - (6) の著者紹介の項に記載する内容については特に指定しないが、所属、専門や研究分野、連絡先などがごく簡潔に明記されていることが望ましい。連絡先は原則として著者の電子メールアドレスを記すものとするが、省略することができる。なお、公表したくない情報については著者紹介に含めないこと。
[例]著者紹介:山田 太郎 (YAMADA Taro) ○○大学外国語学部教授。専門は通訳・翻訳論、第2言語習得論。おもな論文に「同時通訳の認知プロセス」(『通訳研究』第○号2000: 10-25. 日本通訳学会)、「第2言語習得と翻訳教育」(『英語教育』第○号2002: 20-35. 大修館書店)がある。連絡先:tokumei@daigaku.ac.jp - (7) の文末註について: 註を加える場合は本文中の該当個所に手動で連番を加えた上、論文の末尾に一括して記載すること(原則として「脚註」は不可とする。また、ワープロの自動脚註挿入機能は使用しないこと)。
10. 書式設定
投稿原稿は、和文の場合、上下左右各 30 mm の余白を設定した上で、1ページ当たり38字×37行で、MS P明朝10.5ポイントを基準に横書き1段組み両端揃えで提出する。英文の場合も日本語の書式設定に準ずる。ただし、和文原稿中の英数字のフォントにはCentury 10.5ポイントを使用し、英文原稿のフォントにはTimes New Roman 11ポイントを使用する。なお、入力に関しては、特に以下の点に留意すること。
- 本文中に例文を引用する場合はその前後に1行ずつ空白行を設ける。
- 本文中の各章節(セクション)にはそれぞれ適切な見出しを加え、見出しの前に1行ずつの空白行を設ける。
- 各セクションは原則として以下のように階層付けすること。ただし、特段の事由がある場合にはこの限りでない。
- 外字および機種特有文字・記号は使用しない。
- 和文中の英語の語句の前後に半角のスペースを入れる。(例:これは sample です)
- 数字は特に理由のない限り半角を用いる。(例:2, 25, 2000)
- 和文の句読点には通常のテン (、) とマル (。) を使用。
- 英文原稿の場合、ピリオドの後のスペースは1文字分とする。
- 見出し番号、(箇条書き各項の)段落番号、図表番号などについてはそれぞれ手動で連番を付すること(自動設定機能を使わない)。また、原稿の作成に当たってはテンプレート、オートフォーマット等の各種入力支援機能は使用しないこと。
- セクション区切り、段組み等は使用しないこと。
- 文中に挿入する図表は白黒で作成すること。
- 複雑な図や表を使用する場合は、PDF作成ソフトで問題なく表示されることを確認すること。また余白の設定を変えないこと。
11. 原稿の分量
投稿論文の分量は、前記 10条および11条の規定に従って打ち出したA4サイズ原稿で、英文要旨、本文、図表、参考文献、巻末資料等を含めて20ページ以内とする。ただし、修士論文、博士論文要旨については上限を4ページとする。
注)上記の規定にかかわらず、編集委員会が必要と認めたものについては既定の分量を超えた原稿を掲載することができる。
12. 受付日
投稿論文の受付日は、原稿が学会事務局へ到着後、著者(複数の著者によるものについては、そのうちの1名以上)が本学会の会員であること、ないし入会申し込み申請中であることが確認された日付(日本時間)とする。
13. 受理日
投稿論文の受理日は、編集委員長の指名した査読委員による査読、および編集委員会による採否決定を経て、最終的に学会誌への掲載を許可された日付(日本時間)とする。
14. 著者校正
著者校正は原則として印刷所入稿前に1回だけ行い、変更は字句の修正のみとする。ただし、用字用語や句読点、その他の編集上の最終的な判断は編集委員会が行う。
15. 抜刷りについて
抜刷りは作成しない。これに代えて、表紙付きのPDF原稿を作成し、執筆者に支給する。執筆者はこれを利用し、各自で抜き刷りを作成することができる。
16. 著作権
本会誌に掲載された著作物は日本通訳翻訳学会による正式な査読、および編集・校正等の作業を経たものであり、その著作権は日本通訳翻訳学会に帰属する。ただし、著作者自身が非営利的な目的のために自分の著作物を複製、翻訳、翻案などの形で利用する権利を妨げない。なお、その利用に際してはその著作物が本会誌に掲載されたものであることを明記しなければならない。
注)第16条附則参照
17. 著作権・肖像権等の侵害および名誉毀損に関わる責任
本会誌に掲載された著作物の内容については著作者自身が責任を負うものとし、当該著作物について他の著作権・肖像権等の侵害、名誉毀損またはその他の紛争が生じ、これによって本会に損害を与えた場合には、本会に対し当該損害を賠償するものとする。
18. 研究倫理
一般の被験者を使った実験および調査(アンケート調査を含む)に関する論文を投稿するについては、当該実験および調査の結果を論文として公表することについて、あらかじめ被験者または回答者の同意を得ていなければならない。また、身体的・心理的な侵襲を伴う研究や個人情報の扱いに注意を要する研究について、研究倫理に関する審査が必要な場合、執筆者自身が所属機関あるいはこれに準ずる機関にて審査を受けること。
19. その他
本規定の内容に疑義がある場合は編集委員会に問い合わせること。なお、本規定に定めのない事項については常識の範囲内で個々の執筆者が判断してかまわない。ただし、最終的な判断は編集委員会が行う。
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第2条(原稿の種類と内容)附則(2011年12月7日制定)
学位論文要旨 (Dissertation Summary) の掲載に関しては、学会誌の編集部が依頼・紹介するのではなく、学位取得者本人による自己申告とし、投稿できる原稿は4ページ以内とする。
学会誌上に公開する情報
1. 論文題目およびその英文タイトル
2. 授与機関(大学名のみ)
3. 取得学位の名称(例、<博士(経済学)>等「学位記」に記されている学位名)
4. 学位取得の方法(課程or論文)
5. 取得年月日
6. 要旨(学位論文執筆に用いた言語による要約を原則とし、その言語が日本語もしくは英語でない場合は、日本語もしくは英語による要約とする)
なお日本以外の大学で取得した学位についても上記の規定に準じて要旨を投稿するものとする。
第3条(投稿者の資格)附則 (2022年7月9日制定)
編集委員が学会誌に投稿する場合は、その号の編集委員から外れる。その場合は必要に応じて、編集委員長は別途臨時編集委員を選任することができる。なお、この投稿制限は、査読対象外のカテゴリーには適用しない。
第16条(著作権)附則 (2007年7月4日制定)
- 本会誌に掲載された論文等の著作権は日本通訳翻訳学会に帰属する(「投稿規定」第16条)。
- 学会に帰属する著作権は以下の諸権利を主な内容とする(日本通訳翻訳学会は『通訳翻訳研究』誌に掲載された著作物に関する以下の権利を著作者より譲渡され、これを独占的に管理・運用するものとする)。
1)複製・出版権(紙媒体および電子媒体による複製、頒布、アーカイブ化、および公開・出版に関する権利)。
2)第3者に対して、本誌掲載著作物の複製・頒布・翻訳・翻案・引用およびアーカイブ化(著作物の電子化および有償・無償の一般公開を含む)等を許諾する権利。 - 論文投稿者から学会への以上の著作権の譲渡は無償とし、期限を定めない。また、前記著作権の譲渡に関して、別途、許諾書等の作成を要しない。
- 他人に譲渡することのできない著作者人格権については、著作者が前記の諸権利を日本通訳翻訳学会に譲渡した後においても原著作者に帰属する
- 原著作者は、本会誌に掲載された自己の著作物を、常識的に認められた範囲内で自ら使用、公表し、またこれを翻訳・翻案等して利用することができる。
- ただし、本会誌に掲載された著作物は、原則として当該著作物の掲載号発行後1年間は、原著作者の個人ウェブサイトおよび第3者が開設・運営する電子図書館や学術情報公開サービス等の公開サーバを通じて一般に公開することはできないものとする。ただし、論文要旨 (Abstract) についてはこの限りでない。
- 前項の規定にかかわらず、原著作者からの要求があり、かつ編集委員会が妥当と認めた場合は、所定の転載禁止期間に満たない場合でも、公的機関の開設・運営する電子アーカイブへの収録およびこれを通じた一般公開を認めることがある。
- 本附則は過去の本誌掲載論文等に遡って適用する。ただし、自己の著作物について本附則の遡及的適用を除外することを希望する場合は、その旨、本学会事務局宛に申し出ることができる。
- 投稿者は、投稿の時点で上記の諸条項に合意したものとみなす。
細則: 編集委員会は会員により構成され、会誌編集委員会担当理事は編集委員数名を理事会に推薦し、理事会において決定する。委員会構成については、決定後できるだけ早い時期に学会ホームページにおいて会員に周知するものとする。