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日本通訳翻訳学会関西支部第45回例会のお知らせ

日本通訳翻訳学会関西支部第45回例会ご案内
【日時】 2017年7月29日(土)14:30~17:00
【場所】 広島修道大学図書館内(M2F)ライブラリーホール

広島修道大学アクセス
http://www.shudo-u.ac.jp/access.html

広島修道大学キャンパスマップ
http://www.shudo-u.ac.jp/campus_map.html
ライブラリーホール案内
http://www.shudo-u.ac.jp/library/use/institution.html

【発表1】大庭夕穂会員(神戸大学大学院)
日本におけるイラン映画の翻訳についての研究―字幕制作過程の変容と英語の影響―
要旨:イラン映画が日本で公開されるに至るには、その作品が主要な国際映画祭で紹介され、世界的に注目を浴びることが一つのきっかけとなることがある。映画祭では、STがペルシア語の場合、英語を中心とする主要言語の字幕が付けられたり、英語を媒介語としてそれぞれの地域の言語の字幕が作られることも少なくない。
映画祭に限らず、イラン映画のDVDの日本語字幕制作の過程でも、現在は英語の関与が見られる。1990年代までは特定の字幕翻訳者によって、ペルシア語STから日本語TTへ直接翻訳がなされていたが、2000年代に入ると複数の英語翻訳者によって、英語字幕を媒介して日本語字幕が作られるようになった。
このように、日本でのイラン映画の字幕制作状況は変容を遂げてきた。本発表では、日本におけるイラン映画の翻訳プロセスに焦点を当て、ペルシア語から日本語に直接翻訳される場合と、英語を媒介して翻訳される場合とで、字幕にどのような違いが見られるかを比較し、さらにTTに対する媒介語としての英語の影響について考察する。

【発表2】張文青会員(立命館アジア太平洋大学)
中国語教育における二文字熟語の声調学習―連続単語シャドーイング練習法実践による聴覚認知と口頭産出の向上を目指してー
要旨:中国語学習において、声調の習得は最大の難関である。本校の中国語履修者は、世界各国からの留学生と日本人履修者が約半数ずつ占めている。留学生たちは、それぞれの母語の影響を受け、国別の特徴あるアクセントを有している。一方、一部の日本人履修者は、日本語と同形類義語の中国語を見ると「その漢字の意味はわかる」と思いこみ、中国語音の練習を怠る傾向がある。故に、履修者は全体的になかなか正しい四声が定着しないというのが現状である。
この現状を改善するために、シャドーイング練習法を用いて、中国語初級、初中級と上級クラスで二文字熟語の声調練習を集中的に行っている。練習によって、声調に対する聴覚的認知の改善や発音の質的向上が実現できたかどうかを検証するために、声調の書き取りやピンインの読み上げといった事前テスト・事後テスト・遅延テストを実施している。テストの結果を分析し、報告する。

【参加費】会員:無料  非会員:1000円(学生500円)
【出席のご連絡・お問い合わせ】石塚浩之(hishizuk@shudo-u.ac.jp)までお願いします。
なお、終了後、懇親の会を予定しております。事前予約の都合上、例会参加申し込みの際に懇親会の出欠も合わせてお知らせください。