過去の年次大会

プレ・カンファレンス講義(第18回年次大会)

本文:
日本通訳翻訳学会 会員各位
平素は当学会の活動にご理解、ご協力をありがとうございます。
今年の年次大会は、9月9日(土)、10日(日)に名古屋にあります愛知大学で開催を予定しております。今年も年次大会前日である9月8日(金)に「知の継承プロジェクト」と題して、「プレ・カンファレンス講義」を開催致します。ご参加希望の方々は早めにお申し込みのうえ、(遠方からお越しの方々は)ホテルの確保をお願い致します。
 
この「知の継承プロジェクト」は、若い会員の皆様に、体系的な通訳研究・翻訳研究の全体像を学ぶ機会を提供し、かつ、研究経験の豊富な会員の皆様にも積極的に参加頂き、議論を盛り上げて頂きつつ、これまで日本で培ってきた通訳研究・翻訳研究の知の体系を若手研究者に継承して頂くという趣旨です。大学院生の皆様だけでなく、一般の会員の皆様も奮ってご参加ください。
 
今年のテーマはコミュニティ通訳・通訳教育と学生対象通訳翻訳イベント紹介です。新崎賞の紹介もあります。ラインナップは以下のとおりです。
 
*場所は、「愛知大学」です。年次大会と同じ大学です(名古屋駅から徒歩10~15分)。
 
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◆日時:2017年9月8日(金)午前・午後
◆場所:愛知大学名古屋キャンパス・講義棟7階L706教室
◆講師:
 1)水野真木子会員
 2)浅野輝子会員・服部しのぶ会員
 3)新崎隆子会員
 4)長沼美香子会員
◆時間:講義とQ&A
 1)10:30-12:00 司法通訳の講義&模擬国際会議の紹介
 2)14:00-15:30 医療通訳の講義&学生通訳コンテストの紹介
 3)15:50-17:20 通訳教育の講義&新崎賞の紹介
 4)17:40-17:55 学生字幕翻訳コンテストの紹介 
◆内容: 
 1)水野真木子会員(金城学院大学教授) 
 「近年の司法通訳研究における法律家との協働」
 【要旨】
  裁判員制度が導入されて8年経った。書面主義から口頭主義へのシフトに伴い、法廷での言語使用の問題に焦点が当てられる中、法廷通訳の訳し方が裁判員の心証、ひいては量刑判断に与える影響についての関心も高まってきた。このテーマのもとで通訳研究もいくつか行われてきたが、社会に還元できる研究を行うためには、現場で通訳の問題に直接影響を受ける法律家とのコラボは必要不可欠である。本講義では、法廷通訳問題に対する法律実務家の側の近年の動きと言語分析研究への協力について、いくつかの例とともに概観したい。
  ※「模擬国際会議」という三大学(愛知学院大学・金城学院大学・愛知大学)共催の通訳イベントの紹介もあります。
 
 2)浅野輝子会員(名古屋外国語大学教授)・服部しのぶ会員(藤田保健衛生大学准教授)
 「あいち医療通訳システムについて―通訳者養成の視点から―」
 【要旨】
  自治体が主体となり全国に先駆けて立ち上げた「あいち医療通訳システム」に、通訳者養成の立場からプログラムに携わった経験を教育・実務・研究の局面から考察し、今後の通訳者養成教育の一助としたい。養成プログラムでは、通訳理論・実践としてロールプレイをとおして通訳技術を習得させ、分析リサーチとしては、認定通訳者に向けたアンケート調査を実施し、その結果に基づいたフォローアップ研修をしていることなどを紹介する。
  ※「学生通訳コンテスト」という名古屋外国語大学主催の通訳イベントの紹介もあります。
 
 3)新崎隆子会員(通訳者・東京外国語大学大学院講師)
 「通訳教育の課題と研究の展望」
 【要旨】
  2017年現在、日本国内には24のプロ通訳者養成学校がある。通訳コースを設ける大学も2005年の調査で報告された105大学からさらに増加していると思われる。私が通訳の勉強を始めた1980年代の初めと比べるとまさに隔世の感がある。今や通訳教育の目的はプロ通訳者の養成から英語の授業への応用まで多様化した。このような状況にあって通訳教育にはどのような可能性と課題があるのか。通訳者・研究者としての自らの歩みを振り返りながら今後の展望について論じたい。
  ※「新崎賞」の紹介もあります。
 
 4)長沼美香子会員(神戸市外国語大学教授)
 「学生対象の字幕翻訳コンテストについて」
 【要旨】
  独立報道番組「デモクラシー・ナウ!」の字幕に挑戦しませんか。
インターネット経由でつながった現代、私たちは一人ひとりがメディアとして機能する世界に生きています。従来の商業マスメディアとは異なる情報伝達のあり方が模索されるなかで、このような字幕翻訳を通して発信者になりましょう。
 
参加費:会員は一般・学生とも無料/非会員一般1,000円、非会員学生500円
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会場の席数に限りがあります。ご参加希望の方は、以下のメールアドレスまでお早めにご連絡ください(先着順)。
itrkawahara[a]gmail.com  (河原清志 宛て) 
 
メールのタイトルと本文は、以下のようにお願いいたします。 
 

メールタイトル:プレ・カンファレンス講義申込:〇〇〇〇(←お名前を記入 
メール本文:
 (1)氏名
 (2)所属
 (3)会員/非会員の別、および、一般/学生の別
 (4)連絡先メールアドレス
 (5)参加希望レクチャー(1つでも2つでも3つでも4つでも可能)
     ①司法通訳 ②医療通訳 ③通訳教育 ④字幕コンテスト

 
では、ご参加をお待ちしています。
 
JAITS新企画担当理事(副会長) 河原清志