過去の年次大会

プレ・カンファレンス講義(第20回年次大会)

日本通訳翻訳学会 会員各位

本年度の年次大会は2019年9月7日(土)8日(日)、東京の立教大学にて開催される予定です。本年も年次大会前日の9月6日(金)に大会「プレ・カンファレンス講義―知の継承プロジェクト」を実施いたします。

「知の継承プロジェクト」の趣旨は、若い会員の皆さまに体系的な通訳研究・翻訳研究の全体像を学ぶ機会を提供し、また研究経験の豊富な会員の皆さまにも積極的にご参加いただき、ともに議論を盛りあげながら、これまで日本で培ってきた通訳研究・翻訳研究の知の体系を若手研究者に継承していくことにあります。大学院生だけでなく、一般の会員の皆さまもふるってご参加ください。

本年は2018年1月に逝去されました本学会名誉会員、柳父章先生の業績を振り返り、『未来につなぐ柳父翻訳学』と題してシンポジウムを開催いたします。

柳父章先生は異文化と異文化の出会いを翻訳の視点から論じられ、わが国においては従来、比較文学や比較文化学の枠内で扱われていた「翻訳研究」をまさに「翻訳学」と呼ぶにふさわしい地位に引きあげられました。とくに先生の重要な研究対象であった「翻訳語」は、もはや翻訳学や比較文化学のみならず、政治学・歴史学・哲学・文学などのフィールドにおいても近代日本の成立を語るうえで避けて通れないキーワードとなりつつあります。

本シンポジウムを先生のご研究を未来につなげる第一歩と位置づけ、本学会会員のみならず、広く近接諸分野の研究者の皆さまのご参加をお待ちいたします。
プログラムは以下のとおりです。

シンポジウム『未来につなぐ柳父翻訳学』

【日時】 2019年9月6日午後 13時~17時30分
【会場】 立教大学14号館D201  (キャンパスマップ)

【プログラム】
13:00~14:15 
講演
「未知との出会い」としてのグローバル関係研究序説 柳父章の思想的・理論的意義

14:25~15:25 
発表1
翻訳語について令和のいま考える:「国民」成立事情
 齊藤美野(順天堂大学)
 坪井睦子(立教大学)

発表2
翻訳文体の成立:「近代日本語の思想」をめぐって
 南條恵津子(神戸女学院大学)

15:35~17:00 
パネルディスカッション:柳父翻訳学のこれまで・これから
 「編集者から見た柳父章先生」  松永辰郎(元法政大学出版局)
 「柳父先生から学んだいくつかのことなど」  長沼美香子(神戸市外国語大学)
 「柳父翻訳学の可能性」水野的(日本通訳翻訳学会前会長)
 (司会)田辺希久子(立教大学)

17:00~17:30
全体討論

【講演者紹介】
芝崎厚士
駒澤大学グローバル・メディア・スタディーズ学部教授。
専門は国際関係論、国際文化論。
本シンポジウムに関連する論文・著書に以下がある。

  • 芝崎厚士(2018)「ディシプリンの国際文化交渉:日本の国際関係研究とIRの関係史序説」葛谷彩、芝崎編『「国際政治学は終わった」のか:日本からの応答』ナカニシヤ出版.
  • 芝崎厚士(2018)「書評論文 翻訳、文化、人間 : 柳父章と国際関係研究」日本国際政治学会『国際政治』第191号 (グローバルヒストリーから見た世界秩序の再考)、pp.143-156.
  • Atsushi Shibasaki (2017) “(Review Article) Translation, Culture, and Humanity : Implications of the thought and theory of Akira Yanabu for advancing the study of global relations”, Journal of Global Media Studies 21, pp.41-52.
  • 芝崎厚士(2015)『国際関係の思想史 グローバル関係研究のために』岩波書店.
  • 芝崎厚士(2019)「「ボブ・ディランという音」と平和学 ポール・ウィリアムズのディラン論を中心に」日本平和学会編『平和と音(平和研究第51号)』早稲田大学出版部、pp.37-73

【事前申込】不要
【参加費】
・日本通訳翻訳学会:無料
・一般:1000円(学生:500円)
【問合わせ先】kanto@jais-org.net
【企画運営】 北代美和子(東京外国語大学)

皆さまのご参加をお待ちいたしております。
JAITS 特別企画担当理事 北代美和子