翻訳研究育成プロジェクト

翻訳研究育成プロジェクト第1回会合のお知らせ

新年度から始動した「翻訳研究育成プロジェクト」の第1回会合を以下の要領で開催します。

日時:3月21日(月・祝日)13:00-
会場:立教大学池袋キャンパス太刀川記念館第1第2会議室
テーマ:「ベルマン著『ベンヤミンを読む』を読む」(仮タイトルです)
発表者:岸 正樹さん(翻訳家・塾講師)
【発表要旨】ベンヤミンの「翻訳者の使命」は難解なテクストである。なぜか。さまざまな理由が考えられるだろう。ベンヤミンのテクストには、それまでの翻訳をめぐる数多くの経験、文化、伝統が凝縮している。ベンヤミンは従来の翻訳観とは異なる新しい翻訳概念を打ち立てようとしている。そしてそれに成功していない…。
 アントワーヌ・ベルマンは生前国際哲学コレージュでの翻訳学のセミナーで、ベンヤミンの「翻訳者の使命」の読解に力を注いだという。「ベンヤミンを読解するベルマン」を読むことで「翻訳者の使命」という難解なテクストに新たな光をあててみたい。参加者は「翻訳者の使命(課題)」の邦訳をどれか一つ読んできていただきたい。

■なお「翻訳研究育成プロジェクト」とは日本通訳翻訳学会の研究プロジェクトのひとつで、「日本における翻訳研究の育成、定着と充実に資するための諸活動を持続的に行う」ことを目的としています。
具体的な活動として以下を考えています。
当面は裾野の拡大のために幅広い層を対象とするテーマも設定します
1)ウェブジャーナル『翻訳研究への招待』の継続発行(年2回の発行を目ざす。特に院生に発表の場を提供したい。また英語版(abstracts)も作成し、活動内容を世界に発信する。)
2)研究会の開催:年3回程度開催する。これには会員以外のゲストを招聘することもある。当面の重点目標として「訳読と翻訳」のテーマを取り上げる。
3)参加会員は『通訳翻訳研究』や内外のジャーナル、その他の媒体に寄稿したり、内外の会議で発表活動を行うなど、本プロジェクトの主旨に沿った活動を行う。
4)中長期的活動目標として、「翻訳論アンソロジー現代日本編」、「翻訳論アンソロジー外国編」、「翻訳関連文献集成」などを考える。
■すでにお知らせした通り、『翻訳研究への招待』5号が完成し公開しました。以下をごらん下さい。
翻訳研究育成プロジェクト 水野 的